胃がんの初期症状と進行した症状
胃がんの初期症状には、胃の不快感や痛み、食欲不振、長引く吐き気、胸のもたれ、体重減少などがあります。もっとも、必ず早期のうちから自覚できる兆候として現われるものではなく、進行してから生じることも少なくありません。
日本人がもっとも多く罹患している癌が胃がんですので、症状に初期症状について理解しておくことは、早期発見につながります。幸いなことに、死亡率は高いわけではなく、早めに発見できれば完治できるようになっています。しかし、末期やそれに近い状態まで放置されてしまうと、生存率は低下していきます。
したがって、症状の進行度が治療成績を左右する重要な要素となります。進行度はステージが表していますが、0期の段階で発見できた場合と、3期や4期での発見の場合では、当然生存率が違います。
ステージのほかにも、浸潤の深さによって進行性胃がんと早期胃がんに分ける方法もあります。進行性になっているということは、早期に比べて悪化しているため、転移の危険も高まります。
胃がんの初期症状はなかなか顕著に現われない上、胃潰瘍や胃炎といった比較的経度で頻繁に見られる病気による症状と誤認されがちです。したがって、自覚できる兆候があるために病院に行き発見するというパターンを期待する場合には、かなり進行してしまっている可能性が高くなります。末期とは言わないまでも、それに近い状態である危険もあります。
こうしたリスクを軽減するためには、定期的に検診を受けておくことが有効です。体調に不安を感じるようになってから訪れるのではなく、好調だと思っていても検査を受けておくことが大切です。たとえ罹患しても、自覚がないうちなら治療によって根治できることが多いからです。
進行してくると、胃がんによって吐血や全身の倦怠感が症状として現われることがあります。できれば、このような状態になる前に発見しておきたいものです。
一般的には、男性の方が罹患率は高いのですが、例外的にスキルス性の場合には女性の患者さんが多くなっています。さらに、30代や40代といった比較的若い方に多いのがスキルス性の特徴です。スキルス性胃がんの場合、悪性度が高いために生存率が低い傾向にあります。
すい臓がんや食道がんといった悪性度の高い癌と比べると、一般には生存率が高いのですが、スキルス性胃がんの場合には進行してから発見されることが多いため、死亡率が高くなってしまっていることに注意してください。
とは言え、全体を通してみれば不治の病と言われた状況からは大きく改善されています。気になる症状がある場合には、病院で専門医の診断を受けておきましょう。たとえ告知を受けたとしても絶望する必要はありません。多くの方が克復している病気ですので、信頼できる名医を見つけて共に戦っていきましょう。
胃がんの末期症状
末期になってしまうと、もはや胃のダメージに基づく症状だけではなく、転移の影響も多くなっていきます。たとえば、腹膜播種(お腹の中に種をまいたように広がること)がある場合には、腹水が溜まりやすくなります。この他にも、肝臓の場合であればわき腹にしこりが見つかることもあります。
もっとも、転移があれば必ず兆候が現れるというものではなく、特に肝臓は沈黙の臓器と呼ばれるほどに我慢強い内臓ですので、すぐに異常が現れるわけではありません。進行していくと、肝機能の低下などが見られるようになっていきます。
肺転移であれば咳や息苦しさ、痰、血痰などが見られます。
こうした他の臓器への転移がある場合には、すでにステージ4に該当しています。遠くのリンパ節に転移がある場合も同様です。ステージ4であることが末期を意味するわけではありませんが、生存率の低さを考えても末期になっているケースが多いと考えるべきでしょう。
胃がんが末期症状に達してしまうと、治療を行っても完治はできない状態になってしまいます。それでも治療を行うのは、余命を長くすることや、痛みの軽減等を通じて生活の質を向上させるためです。
胃がんの症状の進行度
症状の進行度を表しているのが病期(ステージ)です。0期から4期まで存在し、癌の深達度(深さ)、リンパ節や他の臓器への転移の程度によって決められています。数 字が大きくなるほど進行していることになります。
ステージは治療法を選択する基準にもなりますし、生存率もそれぞれのステージに分けて計算されています。したがって、とても重要な目安となっているのです。それぞれ のステージに対応する生存率を見ていると、進行することによっていかに治療後の経過が悪化していくかがよく分かります。
進行度をステージ以外の方法で表したものとして、癌が粘膜下層までにとどまっている早期胃がんと、粘膜下層を越えて筋層よりも深くに至っている進行胃がんという分類 があります。2分するものであるため、病期に比べると大雑把な分け方です。
進行度と治療法の関係
たとえば内視鏡的治療は体への負担がとても小さく、回復に要する期間も短いものの完治を目指すことができる有望な選択肢です。ただし、症状が初期のうちでなくては対 象になりません。進行してしまうと病巣を切除する場合にも手術を行うことになります。
症状の進行度によって標準的な治療法が異なります。体力や年齢、患者さんの希望などの条件に合わせて修正を加えることになりますが、基本的な方針についてはステージ と密接に結びついているのです。
この他にも、転移が疑われる場合には抗がん剤による化学療法を用いることが多くなります。
スキルス胃がんの特徴
スキルス型と呼ばれるものに該当する場合には、一般的なものよりも予後が悪いとされています。スキルスとは硬がんという意味なのですが、症状が進行すると胃が硬くなっていきます。
初期症状が無兆候なだけではなく、スキルス型の場合には進行してもなかなか見つかりづらい傾向があります。自覚しづらいことに加え、検診を受けても見逃されてしまうことが多い傾向にあり、早期発見が難しいのです。そのため、診断時に末期やそれに近い状態になっていることが多く、生存率が低くなっています。
画像診断や内視鏡検査を受けていても見落されてしまうことが多いのがスキルス胃がんの特徴ですので、見つかった時には早急な治療を要することが多くなります。すでに腹膜播種などの転移を起こしているケースが多いため、根治手術ができる例は半数にも満たない上、術後に再発する危険が大きくなっています。
胃がんと症状が似ている病気
初期症状のうちは自覚するのが難しいことに加え、早期発見を邪魔するもう一つの事情として、他の病気と誤解されてしまうことが多いことがあります。
たとえば、腹部に痛みを感じた時に胃炎や胃潰瘍と推測して、病院に行くこともなく、そのままにしてしまうといったことがあります。重い病気であると感じれば医師の診断を受ける気になっても、ちょっとした体調不良やストレスの蓄積が原因と考えてしまった場合には、なかなか病院に足を運ぶという行動につながりません。
胃炎や胃潰瘍はストレスとの関連も深いため、それが原因であると考えてしまうことが少なくありません。そして、ストレスはどうしようもないと思ったきり、放置されてしまうことが多いのです。
症状は似ていますので、自分で簡単に判断できるものではありません。継続するような場合には要注意と言えるでしょう。
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